径調整穴あけ加工

径調整穴あけ加工は、刃先交換式ドリルでのみ可能です。
刃先交換式ドリルの径を調整することで、加工範囲が拡張し、以下のことが可能になります。
- 正確なドリル径をプリセットして厳しい穴公差を実現。ドリルとチップの製造公差を考慮する必要がなくなります
- ドリル径よりも大きい径の穴を生成することで、他のサイズのドリルの在庫が必要なくなります
- ワーク回転加工でも可能な標準ドリルで段付き面取り穴を生成することが可能です。
注:ドリルを小径に調整することは推奨しません。それが原因で、ドリル本体が穴の壁面に当たって傷ができることがあります。
ドリルより大きな穴を生成する
径の最大調整は、中心刃と外周刃のオーバーラップによって決まります。径調整は切削抵抗に影響を及ぼします、推奨範囲の低めの送りを選択してください。
径方向穴あけのワーク回転加工
径調整のオフセット
- ドリルの公称径よりも大きな穴あけ加工ができる
- テーパ穴の加工に使用可能
- 面取りおよび逃げの加工が可能
- 1パスで、面取りと同時に、ねじ切り用下穴加工が可能

旋盤でのプリセット
ドリルをプリセットすることにより、ドリル本体、チップシート、チップの製造公差を考慮する必要がなくなります。安定した加工条件での径方向穴あけにおいては±0.05 mm (0.002 inch) (IT10-11) 内の公差を維持することができます。

径方向穴あけの回転工具での加工
径調整ホルダ
ドリル回転の加工で最も正確で安定した径方向調整穴あけのソリューションです。さまざまなサイズのシャンクを1つのホルダに接続するには、スリーブを使用してください。
- 径調整 -0.2 /+0.7 mm
- ドリルの調整範囲を超えないように注意してください
- 穴公差 ± 0.05 mm (0.002 inch)以内
ホルダ外側の目盛付リングを回して設定を行います。0.05 mm (0.002 inch)単位の目盛で、工具の直径方向の調整量が示されます。
長い工具の突出し量とオフセットにより発生するアンバランスなない切削により、送り/rev (fn) を下げる必要がある場合があります。
径方向穴あけ用偏心スリーブ
偏心スリーブは、ISO 9766準拠の円筒シャンク付き刃先交換式ドリルとともに使うことができます。これはより厳しい穴公差を実現するために、プリセット用にのみ使用します。
偏心スリーブを使用する際は、1サイズ大きなホルダが必要になります。ドリルシャンク径 25 mm + スリーブの場合、 径 32 mm のホルダを使います。
- 径方向調整の範囲はおよそ -0.05/+0.15 mm です。
- 呼び径を下回る調整は推奨されません
- ドット1つで穴径がおよそ0.10 mmずつ増減します
- 反時計回りに回すと径が小さくなります
- 時計回りに回すと径が大きくなります
- 2つのスクリューでドリルを固定し、ホルダのボルトの長さが十分であることを確認します
ゼロポジション

