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端面溝入れ加工

部品の端面に軸方向の溝を作製する場合、適切な工具を選ぶことが大切です。溝のたわみのコーナRが工具のカーブを決めます。端面溝入れ加工では溝が湾曲しているため、切りくずの排出に問題が発生することがあります。溝に詰まった切りくずによりチップが破損することがあり、加工安定性にリスクが及びます。

適切な端面溝入れ工具の選び方

加工径範囲(DAXINおよびDAXX)

1発目の加工径範囲(DAXINおよびDAXX)を選択してください。溝に合う最大径用に工具をご使用ください。さらに大きな径用の工具は湾曲がゆるやかなため、硬く安定しています。切りくず処理も改善されます。

切込み (CDX)

最大限の安定性を得るために、工具はできる限り小さい切込み (CDX) で使用します。

チップ幅 (CW)

溝加工では、最も幅の広いチップと工具をご使用ください。ホルダの幅が広くなると高い剛性が得られ、安定性が向上します。

工具の勝手とカーブの種類

機械の段取りとワークの回転に応じて、適切な工具(AカーブまたはBカーブ、右勝手または左勝手)をお選びください

  • Aカーブ=内径加工用
  • Bカーブ=ボスへの端面溝入れ加工用

Aカーブ

Bカーブ

推奨ツールホルダ

端面溝入れ加工に応じて適切なツールホルダを選ぶ際には、以下のことを考慮する必要があります:

  • マシンインターフェースを選択する。モジュラー式またはQSシャンクなどのソリッドソリューションを選択する
  • 0°または90°ホルダ
  • 右勝手または左勝手。これまでの選択による

0°ホルダ

90°ホルダ

右勝手または左勝手?

これまでの選択に応じて、右勝手または左勝手のどちらの工具が必要かを確認してください。

端面溝入れ加工で最善の結果を出すため、CoroCut QFなどこの加工専用に設計されたシステムの使用をお勧めします。適切な端面溝入れ工具の選び方に関する詳細は、製品仕様のページをご覧いただくか、CoroPlus® ToolGuideをご利用ください

テーラーメイド工具

標準の端面溝入れ工具はすべて、一発目の径範囲をカバーできるように設計されています。溝加工用に最適化された工具を入手するための選択肢は、テーラーメイドツールホルダへの投資です。このブレードはご指定の1発目の加工径用にカスタマイズされ、均一な形状をしており、 標準コンマ状ブレードに比べ硬くなっています(図を参照)。切込みと1発目の加工径はお客様のニーズに合わせて正確に設定できるため、端面溝入れ加工用に最適な工具となります。

標準ホルダ

高い工具剛性

テーラーメイドホルダ

ボーリングの際の適切な端面溝入れ工具の選び方

加工物に軸方向の溝を作る際には、チップに適したツールホルダの選択が重要です。溝の有効加工径に合わせ、カーブしたホルダを選択する必要があります。また切りくず処理も非常に重要です。切りくずは溝に詰まらないよう十分な長さで、かつ工具や治具にからまない程度に短くなくてはなりません。

端面溝入れ加工

加工方法

荒加工

必ず最大径から始めて (1) 、内側へ向かって加工します。狭い溝で切りくずが詰まらないように、この段階では切りくずはつながっている方が好ましいです。短い切りくずが必要な場合は、ペッキングまたはマイクロストップを使用します。さらに切削加工する場合 (2、3) は0.5~0.8×チップ幅で行います。この時点では切りくず排出が容易になるため、送りを30~50%上げることができます。通常は、この段階で切りくずは短くなります。

深溝加工

深溝 (>25 mm (0.984 inch)) 加工は、2段階で行うことをお勧めします:

  1. 50%の深さで溝を加工し、必要な幅を確保します (1、2、3)
  2. 必要な深さまで加工します (4、5、6)

横引き旋削の荒加工

p

横引き旋削加工では、切りくず処理が改善します。最大径から始めて、中心に向かって加工します。ショルダー部から、またショルダー部に対して送らないでください。パスとパスの間に0.2 mm (0.008 inch) の段を残してください。横引き旋削加工は、軸方向送りの切削よりも安定した加工です。びびりを予防するには横引き旋削加工をご使用ください。横引き旋削加工では切込み (a) が小さくなるため、軸方向の切削よりも生産性は低くなるのでご注意ください

仕上げ加工

仕上げ加工で、特に隅肉加工の場合は、良好な切りくず処理を得るのは常に困難です。切削加工を3パスで行い、被削材を分けて除去することが重要です。

  1. 1発目の軸方向の切削は最大径のコーナRの近くで行ってください
  2. 2発目の切削は最大径で始め内径のコーナRに向かって加工してください
  3. 3発目の切削で内径とコーナRを仕上げてください

高精度クーラント

ご使用の機械の最大クーラント圧が低い (7‒10 bar (102‒145 PSI)) 場合でも、高精度クーラント供給の端面溝入れ工具をご使用ください。特に深溝の場合、高精度クーラントにより切りくず排出が向上し、切りくずが溝に詰まるリスクを低減します。できるだけ高いクーラント圧(最大80 bar (1160 PSI))を使用すると、切りくず処理と切りくず排出が向上します。

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