スレッドミリングカッターの選定方法
シングルまたはマルチロースレッドミリングコンセプトはさまざまな用途にぴったりです。
シングルロー

- 内径中~大きいねじ山用
- 対称部品の大きい、外径ねじ山用
- 長い工具突出し量でのねじ切り加工、あるいは薄肉
ワークのように、安定性が乏しい場合にも適しています。 - 異なるピッチに対して同じチップを使用する必要があるとき
- 低動力が必要なとき
- 小ロットサイズおよび混合生産用
マルチロー

- 1つの工具でねじ切りと面取りを行なうとき
- 1回の360°パスでねじ切りを完了するとき
- 複数のねじサイズ用に同じ工具を使用するとき
(ピッチの長さが同じ場合)
チップタイプ
ねじ切り製品用のチップタイプは主に2種類あります。チップごとに異なる技術的、経済的な利点があり、加工方法を選択する際の主な考慮事項となります。

フルプロファイル

V-形状
仕上げ刃付きチップ – 高品質のねじ山を形成するための第一推奨
もっとも一般的なチップタイプで、ねじ山を正確に加工できます
- 正確なねじの深さ、谷底、頂を実現します
- 仕上げの切込みは0.03–0.07 mm (0.001–0.003 inch)
- バリ取りが不要
- 仕上げ刃なし(V-形状)チップにくらべてノーズRが大きいため、少ないパス回数で加工できる
- ピッチおよび形状ごとに異なるチップが必要
- 高生産性のねじ切り加工
ねじ山の仕上げ径タップ加工用に、仕上げ代をワークに残しておかなくてはなりません。
仕上げ刃なし(V-形状)チップ – 工具在庫が最少のねじ切り工具
これらのチップでは、仕上げ刃がないためねじの頂は加工しません。このため、スクリューの外径・ナットの内径は、ねじ切りの前加工で仕上げておく必要があります。
- ねじ山の角度(60°または55°)が同じであれば、1つのチップで異なるピッチのねじを加工することができます。
- チップの在庫数が少なくて済みます。
- ノーズRが最小ピッチを実現できるように設計されているため、工具寿命が短くなります
推奨ツールホルダ
工具寿命を延ばすために、振れ精度が良好なバイトホルダを使用する。
ハイドロチャック | コレットチャック | ウェルドンアダプタ | 焼きばめ | ||
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ||
![]() | チップ交換式ねじ切りフライス工具 | ![]() | ![]() | ||
![]() | 超硬ソリッドねじ切りフライス工具 | ![]() | ![]() | ![]() |
![]() 第一推奨 | |
![]() 第二推奨 |